「退職金」制度改革の一例
【1】確定拠出型退職金制度(中退共利用)
- 中退共の掛金のみを規定する確定拠出型退職金制度です。
- 将来の積立資金の運用リスクを負わない点が、最大のメリットです。
- かつては小規模企業に見られるだけであったが、適年からの積立資産全額の引渡しが認められ大注目。現在の退職金制度改革の大きな柱となっています。
- 役職や等級別に掛金を設定し在籍中の貢献度の反映も容易。従って、確定拠出型でポイント制退職金制度の効果を狙うことができる制度といえます。
| 【モデル者】 | ||
|---|---|---|
| 等級 | 掛金月額 | 滞留年数 |
| 掬級 | 8,000円/月 | 5年 |
| 凝級 | 12,000円/月 | 6年 |
| 慧級 | 16,000円/月 | 7年 |
| 古級 | 20,000円/月 | 12年 |
| 硬級 | 26,000円/月 | 10年 |
| 期間合計 | 40年 | |
| 掛金拠出額合計 | 8,688,000円 | |
| モデル者中退共支給額 | 10,318,200円 | |
※無昇格者(掛金月額8,000円で40年)の場合の中退共支給額は、4,734,320円(モデル者と比較して△5,583,880円)となります
【2】ポイント制退職金制度
- 在籍中の貢献度を仕組みとして支給額に反映します。
- 等級別にポイントを定め、その累積で退職金を決定します。
- 確定給付型の退職金制度であるため、企業が積立資金の運用リスクを負うことがあります。
| 【モデル者】 | |||
|---|---|---|---|
| 等級 | 付与ポイント | 滞留年数 | ポイント合計 |
| 掬級 | 10P/年 | 7年 | 70P |
| 凝級 | 15P/年 | 5年 | 75P |
| 慧級 | 20P/年 | 5年 | 100P |
| 古級 | 30P/年 | 10年 | 300P |
| 硬級 | 40P/年 | 13年 | 520P |
| 合 計 | 40年 | 1,065P | |
ポイント単価:@10,000円
| モデル者: | 1,065×@10,000円= | 10,650,000円 |
| 無昇格者: | 400×@10,000円= | 4,000,000円 |
| 差額 | 6,650,000円 | |

【3】退職金前払い制度
- 退職金制度を廃止し、給与や賞与で相当額を前払いする方式。等級別に支給額を設定し、月次給与として支給する事例が多いです。
- 現在の貢献度に対し、いま報いるという制度であり、近年の成果主義人事制度の考え方に合致する制度といえますが、業種や職種によって向く企業と向かない企業があるといえます。
- 退職金の前払い分は、給与として所得税や社会保険料の対象となることが大きなネックになっています。
| 等級 | 前払月額 |
| 掬級 | 8,000円/月 |
| 凝級 | 12,000円/月 |
| 慧級 | 16,000円/月 |
| 古級 | 20,000円/月 |
| 硬級 | 24,000円/月 |
何れの制度も制度改定時点までの既得権を保証し、今後等級別に定められた金額を支払うという点では共通。異なるのはその支払先(積立先)。
▼
- 従業員毎に掛金を設定し、中退共に払い込み→ 『中退共利用確定拠出型』
- 従業員毎に仮想口座を設定し、ポイントとして累積させる→ 『ポイント制』
- 従業員毎に前払額を設定し、給与として従業員の銀行口座に振り込み→ 『前払い制』
|
なぜ今、退職金が「放置できなない経営問題」となっているのか? |
人事コンサルティング |
バランススコアカードに視点に基づく経営戦略 |